マンションに住むということ
マンションの一室を所有し、マンションに住むことは、いろいろな制約を受け、トラブルの発生もあります。その理由としては、戸建て住宅との基本的な違いがあります。そして住んでみて初めてわかる事柄も多く、戸建ての常識が通用しないことにあります。
① 構造の違い
マンションは、躯体を境界にして各住戸があり、エントランスから廊下やエレベーター、階段などが
あって一つのマンションが出来上がっています。
建物の財産としての価値は、個々の住宅にあるのではなく、建物全体としての財産価値が生み出され
ています。
② 所有関係の違い
マンションを購入することは、戸建ての場合と異なり土地と建物を入手するのではなく、一つの住
戸部分(専有部分)と、敷地・建物の構造部・建物・設備・附属施設などの共有財産(共用部分)
を購入することになり、共用部分に対しても所有者としての管理責任が生じます。
③ 用法・用途の違い
それぞれが住戸部分を所有しているとはいえ、多くの場合は居住の場所に限定された用途と、法律・
規約・細則・総会や理事会の定めに従った用法が求められます。
④ 管理の違いと費用負担
建物や敷地などは共用部分ですから、共用部分の維持・補修は区分所有者全員からなる総会で話し
合って決めます。管理に要する費用は、区分所有者が公平に分担しなければなりません。何を基準
に公平とするかについては、多くの場合各々の所有する専有部分の面積比としています。